不思議な経験1
例えば、運転中に視点が変わり前ではなく自分の腕を見ている状態になる時がある。
その時はその腕を見て自分の物ではないと感じる。
運転は円滑に進んでいる。
しかし、視点は腕のまま
私じゃない誰かが運転しているような感覚だ。
初めてその状況になったのは15年ほど前だろうか…。
私の生い立ちを簡潔に話すと2歳の時に母親に殺されかけそれがきっかけとなり両親は離婚
私は父に引き取られた。
殺されかけたと言ったが直接的ではない。
父が仕事で家を開けた際に別の男と駆け落ちして2歳の私を真夏の締め切った部屋に一人残して居なくなっただけの事だ。
泣き叫び引きつけや脱水症状で危うく死にかけたと祖母から聞かされた。
2歳の記憶なんてありはしないのだから大人が話してくれた事がどこまで真実かはわからない
脚色されている場合もあるだろうが父と母が離婚して父に引き取られたのは事実である。
不思議な経験は古い記憶だと小学1年生の夏
友達と遊んでいたらふと、母が恋しくなった。
2歳の私から6歳の私に成長するまで祖父母と叔母、父に可愛がられ欲しいものは与えられ甘やかされて育ったと思う。
母が居ない分をどうにかして埋めようと大人たちは必死だったんだろう。
話を戻そうか
母が居ないと言う事は私にとって当たり前になっていたはずなのに小学校一年の夏のある日
その1日だけ母が恋しくて母を求めて泣き叫んだ。
その理由がわかるのはそれから25年後になる。